自宅での快適なコーヒーライフを過ごすにはコーヒーメーカーが必須でした。
今回は、タイガーから発売されているサイフォン式自動コーヒーメーカーのSiphonystaをレビューしていきます。
Writer:アケサカ (ガジェットブロガー)
ついつい日々新しいガジェットを買ってしまうので、少しでも誰かの役に立てばと思ってレビューをしています。趣味は音楽とキャンプ。仕事はメディア関係。
上記にて本記事とほぼ同じ内容が動画で視聴できます。
ここ数年、テレワークの自宅作業が多くなった方も多いと思いますが、そうなってくると自宅でも美味しいコーヒーを飲みたいと思われる方も多いのではないでしょうか。
私はオフィスで作業してたときは、大抵ブラックコーヒーでカフェインを接種しながら仕事をしたもので、自宅ではコーヒー豆を買ってきては電動ミル(グラインダー)で毎回豆を挽いてハンドドリップをしています。
ただ、毎回ハンドドリップでコーヒーを出すのは結構めんどくさいもので、豆を挽くところからお湯を沸かして抽出をしてと、毎回5分程度かかります。これが毎日、時には1日2回とかするわけですから気分転換にはなるものの結構めんどくさい。それを解決するために、今回タイガー魔法瓶から発売されたサイフォニスタを購入しました。
ちなみに、こちらは私が使っているオススメの電動ミルです。
サイフォン式で淹れたコーヒーをいつでも飲めるのが画期的
サイフォニスタを選んだ理由はいくつかあります。
- サイフォン式というペーパードリップと違う方式なので、美味しく安定した味で抽出できる
- 既に電動ミルは持っているので、それ以外の処理を自動化したい
- ふるさと納税でもらうこともできるのでコスパが良い
なお、もっとも重視したのは味で、ハンドドリップは慣れてくるとコーヒーの抽出の腕が上がってきて、豆の鮮度がちゃんと味で分かるぐらいまでになるのですが、自動化はしつつも極力コーヒーの美味しさは落としたくないと思って、味に自信ありという商品だったので選びました。
ふるさと納税は、その人の所得に合わせて使える金額が違いますのであらかじめ、計算サイトなどでふるさと納税できる上限額を確認してからご利用ください。
なお、上限額以内であれば、ふるさと納税した金額から2000円を引いた金額が控除されますし、2000円についてもサイトによって商品券やポイントで還元されるので、実質タダみたいなものです。
届いた本体はそこそこ大きく、キッチンに常に置いておく分にはそこそこ場所を取ります。イメージでいうとトースター1台置くぐらいの感じでしょうか。ちなみに、後述しますが、結構掃除などのメンテナンスが大変で、できればミルと合わせて流しの近くに設置することをオススメします。
箱の中には本体以外に、シリンダースタンドや掃除用のブラシなども一式入っています。
コーヒーを淹れる手順
使い方は以下のとおりです。
- 挽いたコーヒー豆を下のシリンダーに入れる
- 上下シリンダーと中間パーツとを合体させる
- 上シリンダーに水を入れる
- 本体にセット
- (必要に応じてモードを選び)Startボタンを押す
これだけです。
これだけですというと、簡単に見えますが、意外と下シリンダーにコーヒー豆を入れるのが大変です。そこまで口が大きくないし、完全にオープンではなく足が出ているので、うまく滑り込ませて入れる必要があります。豆の粉をちらしてしまうのが嫌なので、私は流しの上でこの作業は行うようにしています。
ここまでセットできてしまえば、あとは本体にセットするだけです。お湯を沸かして入れるという手間はなく、ボタン一つでコーヒーまでが自動化されるので、その点は非常に楽なポイントです。
自動的に下のシリンダーに沸騰したお湯が注がれ、抽出が完了したタイミングで上のシリンダーに自動的に吸い上げられて行きます。
なお、この抽出の際の温度がモード設定で変更することができるので、ビターめ好きな方、酸味が好きな方など、こだわりに合わせた抽出が可能です。
けっこう大変なメンテナンス
自動でコーヒーができるのが便利な半面、この製品のネックは終わった後の掃除です。
毎回、上下のシリンダーと中間パーツを洗浄する必要があります。中間パーツは食洗機に対応していますが、洗うのが面倒なのは上下パーツなので、あえて中間パーツだけ食洗機で洗うことも無いでしょう。
上下シリンダーともコーヒーがそそがれるので油がつきますし、特に下のシリンダーは豆から抽出されたアクや油などで結構汚れます。水ですすぐだけでも汚れはある程度とれますが、きっちりする場合は毎回洗剤で洗う必要があります。
味を選択するボタンはタッチ式であり、本体にボタンの凹凸などはないので、このあたりの掃除はしやすい。
シリンダー部分以外についても、本体にも毎回若干の水漏れが発生したりするので、トレーも毎回洗浄します。(トレーの下に水受けざらもあるのでそれもあわせて)
つまり、上下シリンダー、中間パーツ、トレー、水受けが毎回コーヒーの油で汚れるので洗剤で洗わなければならないということで。この手間を踏まえるとペーパードリップをするほうがメンテナンスは意外と楽だったりします。
味は良いものの、プロダクトの完成度としてはイマイチか
個人的にもう一点、不満点があります。上下シリンダーや中間パーツが上手く閉まり切っていないことがしばしば発生します。そしてそうなった際に自動的に検知してくれるわけではなく、お湯を注ぎきったタイミングで動作が止まる。という状態になります。
上シリンダーに吸い上げられないので、当然外に注ぎ出すこともできませんし、そもそもコーヒー豆とお湯が分離していません。対処としては熱湯状態のシリンダーを解体してドリップ用のペーパーに開ける。ということをするしかありません。
当然とても面倒ですし、せめてちゃんとしまっていないときは動作しない。ぐらいのセンサーが付いていてもいいと思います。毎回セットしていても見た目でミスが分かりやすい構造でもないので、毎日やっているとしばしば失敗します。
不満点をまとめると
- 動作不良になりやすいし、なったときの対処法が存在しない(リカバリー手段がない)
- 水漏れなどで本体自体がそこそこ汚れやすい
- 食洗機に対応しているパーツが少なく、毎回5個ほどの複雑なパーツを手で洗う必要あり
という形です。見た目がおしゃれだったり、サイフォン式ゆえに上部シリンダーに抽出する見た目などは非常にユニークではありますが、そのコンセプトゆえに、製品としての安定稼働や日々のメンテナンスのしやすさを犠牲にしている部分が多く。そういった意味でずっと使いたいプロダクトとして設計されているなと感じることはできませんでした。
新たなコンセプトの製品だと思うので次世代製品に期待。といったところでしょうか。
味にこだわる人にはおすすめ
さて、それではサイフォニスタの特徴を踏まえて、メリット・デメリットを整理していきます。
メリット
- 味の設定が多彩だし、喫茶店のコーヒーに近い味わいで抽出できる
デメリット
- 掃除がかなり面倒で、総合的な手間ではおそらくハンドドリップするのとさしてかわらない
- 動作不良がしばしば発生し、リカバリー手段もない
- 自動コーヒーメーカーというくくりの中ではそこそこ高い
味については特に不満がないのですが、それ以外の部分で未完成な部分を多く感じる製品です。特にメンテナンスの手間はかなり大きいので、日々の手間を楽にしたいという気持ちを重視する方ならミルまで込みの全自動コーヒーメーカーを検討したほうが幸せになると思います。
比較的課題点が多く見える製品ではありますが、コーヒーの味に関しては少なくともコーヒースタンド(スタバなど)で買うコーヒー以上のものはできますので、自宅で喫茶店レベルのコーヒーを手間なく飲みたい。という方にはフィットする製品なんじゃないかなと思います。
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