ダイナミックマイクを使うときに必須なヤツ
インラインマイクプリアンプというのは、簡単にいうとマイクの音量を増幅してくれる装置です。ミキサーでマイク音量をあげればいいのでは?と思うかもしれませんが、そんな簡単な話でもなく、元々のパワーのないマイクをそのまま増幅しても音声だけでなくノイズまで増幅してしまい、結局いい感じになりません。それを解消するために、ノイズなく音声を増幅することができるのがインラインマイクプリアンプです。
Writer:アケサカ (ガジェットブロガー)
ついつい日々新しいガジェットを買ってしまうので、少しでも誰かの役に立てばと思ってレビューをしています。趣味は音楽とキャンプ。仕事はメディア関係。
こちらから動画にて本記事とほぼ同じ内容が視聴できます。
このCSB1という製品がどんなものなのかを解説する前に予め知っておく必要があるのがこちらのDM1 DYNAMITEというプリアンプです。
現在、ポピュラーなインラインマイクプリアンプはいくつかあり、「Cloud Microphones Cloudlifter CL-1」「TRION FetHead」そしてこの「DM1 DYNAMITE」です。
YouTubeなどの配信者を見ている限りDYNAMITEが一番見かけますので、最もベターな製品であるということです。そして、このCSB1という製品。
パッケージを見ていただければわかりますが、DYNAMITEにそっくりです。そして機能も同じです。(性能については後ほど解説します。)
ただ、価格が14,000円ほどするDYNAMITEに対してCSB1は3,980円とおよそ3分の1以下なんですね。
もし性能にあまり差がないのであればこの価格差は非常に魅力ですよね。というわけで、音質について以降でレビューしてまいります。
接続方法
音質の前に、簡単に接続方法など説明しておきます。
DYNAMITEは両端がXLR端子のオスメスになっています。ですので、この画像のようにマイクもしくはオーディオインターフェースのどちらかに噛ませることで接続ができます。※XLRケーブル同士の間に挟んでも大丈夫だと思います。
なお、コンデンサーマイクと同じく、ファンタム電源が必要となります。大抵のオーディオインターフェースであれば+48Vと記載のボタンがあると思いますのでこれをONにしてください。
見た目的にマイクに接続すると結構目立ってしまうので、オーディオインターフェース側につけることもありだと思います。また、よくある組み合わせとしてSHUREのSM7BとBlueのCompassというマイクアームで利用する場合、マイク側に接続するとアームと干渉してしまいますので、物理的にオーディオインターフェース側につけるしかない場合もあるのでご注意ください。
音質はやや劣る
結論から言うと、音質に関しては本家のDYNAMITEに比べてやや劣ると感じました。ノイズがCSB1のほうが微妙にノイズが乗っていることと、増幅した音声もこころなしか太さが足りないような気がします。ただ、ノイズはともかく音声の太さなどは個人の好みに左右される部分が多いので、味方を返るとあっさりとした聞きやすい音声と捉えることもできると思います。
いずれにしても、気になる方は動画から音声で確認をしてみてください。
まとめると以下の感じです。
- CSB1はノイズがDYNAMITEにくらべてやや大きい
- 音質はそこそこ違う、CSB1のほうがDYNAMITEに比べてあっさり目
- 3分の1という価格差を考えると許容できるのでは
個人的には、SM7Bのような数万円クラスのマイクに合わせるのであればCSB1で使うよりはDYNAMITEを使うほうがベターだと思うのですが、1万円前後のマイクにつかうのであれば、1万円のDYNAMITEは大層だと思うので、CBS1でもいいという判断になるのではないでしょうか。
まとめ、合わせるマイクによっては十分つかえる
さて、ここでの内容をまとめます
メリット
- 圧倒的に安い
- 価格差ほどには音質の差は感じない
- 本家DNYAMITEより控えめな見た目なので、マイクに直つけしても目立たない
デメリット
- ノイズがややあるので、高級なマイクに合わせるには向かない
- 音の太さがやや足りない
ちなみに、私はSM7BというSHUREのマイクを利用しています。これも多くのYouTuberや配信者が利用している定番中の定番といったマイクです。
SM7B+DYNAMITEという組み合わせに比べるとCSB1はややパワー不足という感が否めませんでしたが、SM58やそれの類似品といった手頃な価格のダイナミックマイクにに合わせるには手頃な価格が丁度よいと感じました。
できれば製品の品質も相当こだわりが無いと気づかない、ぐらいだと良いのですが、音響機器はパーツの電子部品に性能がちゃんと左右されるようで、価格差が性能差として感じられることが多い印象です。そのあたりも加味し、ぜひ最適な製品を検討してみてください。
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